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俺の国で死ね

俺の国で死ね    (アバウトログリンク


■北村薫「野球の国のアリス」

2008年僕の中で何が一番変わったってちゃんとした姿勢で漫画を読むようになったっていうことで、なんとなく流し読んでた「おおきく振りかぶって」も花井君がうじうじし出すあたりから感情移入しまくりでのめり込むようにして読んでたし、「アニメがお仕事!」5巻にある葬式のシーンが僕の中でランキング1位になってしまったり、安野モヨコがどういうわけか心の中にグイグイきたり、数年前1ページも読めず身体が拒否反応を起こした柴田ヨクサル作品も「谷仮面」から凄い勢いで読みふけってみたりと、そんな革命がいろいろと起きた年でした。

講談社ミステリーランドから出ている北村薫の「野球の国のアリス」はそんな特別めちゃくちゃに面白いお話ってわけじゃないんですけど、相変わらずの筆力でしっかりと描いてくれます。二回目に読み返すと冒頭の序文がそういう意味だったのかーという発見もあったりして、ちゃんと本が好きで本の読み方を知っている読者に対してもサービス精神を忘れないあたりさすがだなーと好感が持てます。

ただ、「大人も楽しめる」って要素はこどもの本に絶対不可欠と言うわけではないし、無理して見せなくてもいいのになあと思ってしまいます。やっぱりこういう本は、「大人向けの仕掛け」っていうのが見えちゃうと駄目なんだなあとか考えてみたり。僕が今年読めるようになった漫画たちも「大人向けの仕掛け」が結構露骨に表現されている漫画で、高校生の頃とかそういう苦いお菓子を甘いパッケージで包みました的な感覚が非常に嫌だったのですけど、年をとるにつれて色々と受け入れられるようになっているのも事実で。それでも未だに伊坂幸太郎とかは、作品によってはやっぱすごい苦手だったりするんですけどねー。


就職活動用の書類とか書いていると、自分の文章の長ったらしさが非常にジャマで、どうしようかと思う。(2008.12.30.)



■東野圭吾「容疑者Xの献身」

けっこう前なんですけど、横浜のSTスポットで多田淳之介演出の「トランス」を観てきました。ちょっと信じられないくらい面白くて、僕が今まで観てきたお芝居の中で文句なしのナンバーワンだと思います。鴻上尚史にまったく思い入れのない(というか、はじめて観た)僕がそうなのですから、思い入れがある人が観たらどう思うんでしょうか。

それにしても、劇中で使われているの音楽が「瞳をとじて」とか「春よ、来い」といったそういう記号な感じの曲ばっかで、照明をぐわーっとあてて大音量でそれらが流される中、セリフを大声で叫んでいる役者さんを見ていると、それだけで結構感動してしまったりするわけです。

「容疑者Xの献身」もかなり記号的な物語だと思うのですけど、いまいちぐわーっとこないのはやっぱり、わかっていたことですけど、東野圭吾の文章がちっとも面白くないからなんです。こういう小説を読んで面白いっていえるミステリファンの人たちはとても不思議だなあと思うし、僕がちっともSFが読めないように、ミステリの中身を楽しむ素養がどっかしら欠けてるのだろうなあと考えてみたり。それでも歌野さんの「葉桜」とかは好きなのだから、おかしい。

僕の所属している合唱団の演奏会がついこないだ終わってました。うっかり宣伝しそびれました。(2008.12.25.)



■中田永一「百瀬、こっちを向いて。」

前置きなしでいきなり始めますけどこの本いいですわー。いちばん好きなのは表題作。もう小説の書き方というものをこの人わかりすぎていて、うますぎ。特に女の子の描写。これ以上ないくらい男性的な視点で書かれているのに、読んでいる人に嫌な感じを与えないのは「自分なりの素敵な女の子」が頭の中で描けるようにスレスレのところで作者にとって大切な存在であるはずのヒロインを読者に放り投げているところにあると思うのです。

ほら、好きな人の魅力って好きになった本人じゃないとわからないじゃないですか。それをトークテーマとして誰かと共有するためには普遍的な誰でも身に覚えのあるあるあるネタを提供してみたり、あるいは対象自体が「アイドル」であるとか「架空のキャラクター」といったある種記号的な存在でならなければならないと思ったりするのですがある、が多いな。

誰かの魅力の説明なんてのは別の人間がしている以上「付けたし」であり「蛇足」でしかないわけで、それが周りから見てどんなに気持ち悪くてもどんなに間違っていても真実である限り捨てることはできないし、そういうぐちゃぐちゃしてこんな感想かいていることすらアホくさいと思わせるような気持ちですらひっくるめて包んでくれるようなおおらかさを持っているこの小説をとてもすごいと思うと同時に、作品との距離のとり方があまりにもクールなこの作者に人間じゃない何かを感じざるを得ないのです。

吉祥寺のブックオフで少女漫画50円セールがやってたんで、「赤ちゃんと僕」を一気に揃えましたが17巻だけなくて最終巻が読めない、な今日この頃。(2008.11.02.)



浦賀和宏「地球人類最後の事件」

サイト更新を再開するにあたってブログにしなかった理由は「炎上したくないから」という自意識過剰なものではないと信じたい20代前半なのですけれど、まあ実際単純にブログが使いづらいからってのが大きいです。最近のブログって編集画面がゴテゴテしすぎててちっとも快適じゃないんですよ。みんなこれ便利だと思って使ってるのかなー。携帯から閲覧更新する人には助かるのかもなー。

ああ、あとはてなアンテナに登録してくださってる方、ここってなんかちょこちょこ変な上がり方しますよね。そんな頻繁に更新するサイトでもないんで(すいません)、鬱陶しかったら外しちゃってブックマークの片隅にでも置いといてください。ごめんなさい。

んで、雑誌掲載作品までは追いきれてないけど、出ている単行本はすべて読んでいる僕にとってちょっと特別な存在的作家、浦賀和宏の八木くんシリーズえーっと第何作?まあいいや。「地球人類最後の事件」、ちょっと前に出たシリーズ最新刊です。相変わらずいろいろつまってる。詰まってる(栓されているという意味で)。窒息しそうなくらい。

僕をはじめとするシリーズ読者はもはや面白いとか面白くないとかそういう次元とは別の世界からこの作品にアプローチしていて、ちょっとミステリっぽい話の筋立てとか、小賢しく羅列されるオタク的キーワードとか、登場人物を取り巻く世界の謎とかそんなもの全部まとめて心の底からどうでもよくて、何が一番の魅力かって八木くんにあんな台詞を言わせたり、ぶち切れてアレな行動をさせちゃう浦賀和宏自身にあるような気がします。誰も共感しないのがわかっていて八木くんにおかしな傾き思想を延々語らせる浦賀先生、そのような行動に作品中で逢うたびに、「ああ、まだやってる」などと思ってしまう僕はとても幸せな気持ちになれるのです。

浦賀先生結構前にトークショーみたいなのやってたみたいだけど。行きたかった。(2008.10.28.)



最後の挨拶

ちょっとこのサイトを見て欲しいのです。どうです、見ましたか?とは言ってもヘアスタイルに関する何の変哲もない広告サイトなので、なんじゃこりゃと思った方が多いと思いますが、ブラウザ上部に表示されているアドレスを見れば「あ、a-say.staba.jpって『永世』が持っていたアカウントじゃん」と気づく方が全国に5万人ぐらいいたらすごいと思います。

ちょっと前まで見ていたサイトの書き手が、僕がほんの少し現実大学で青春を謳歌している隙にまるで流行歌手ののように消えてしまったり活動の場所を移したりしていて、それなりに寂しく思います。っていうか僕もそのいなくなった一人だったわけです。寂しく思っていた人がいるかはわかりませんが。昔のバイト先にふらっと遊びに行ったら店員が総入れ替えされてて知り合いなんて一人もいなかったときに感じる切なさとでも申しましょうか(昔のバイト先に遊びになんて行ったことないけど)。

だからもうその店にとってはいらない子なのかもしれないけれど、なんか就職活動も始まるし、サイト始めたのも高校2年生のときだったしなんか節目として今また始めるのもいっかなーと今日の夜チキンカレー食いながらふと思いまして、恥ずかしながらひょっこり帰ってきました。まあ未成年って名前でいけしゃあしゃあと戻ってきましたけど実際今年で22歳だし、どれくらい更新できてどれくらいの人が見てくれてどれくらい面白いのかもよくわからないのですけれど、10回更新するうち1回くらいは面白いのが書けるような気もするので、たまには読んでやってください。あと本が読めるかも心配なのですが、それはそれで。ではまた!


実家の本棚にそれなりに高く積みあがっている「もえかん(仮)」の在庫の山を見ながら  未成年 (2008.10.24.)



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